■ 2022年1月 東南アジア古紙市況
2022年1月25日
旧正月明け到着分の古紙輸出価格は反発し先高感がでているが、それぞれの国の事情により価格差がある様だ。 マレーシア、インド、ベトナム向け価格は上昇、台湾・韓国は若干の上昇で購買意欲はそこまで強くない。
現在のJOCC輸出価格は CIF TAIWAN $250-260(CY24.0~25.0円/kg) VIETNAM $275 -285(CY24.5~26.0円/kg) INDNESIA $270-280(CY24.0~25.5円/kg)となっている。
ベトナム向けが輸入ライセンスの更新ができたことや、マレーシア、インドが欧米古紙の買い付けを始めた為、年末につけた250~260㌦前後の底値から20-30㌦程反発した。
旧正月とライセンス更新待ちの製紙企業はこの数か月古紙の購買を控えていた上に、日本古紙もコンテナ問題から成約できていなかった為在庫が薄い。さらに旧正月前に貨物量が減った事から海上運賃が軟化し、先高感に投機的な動きが出た事も古紙問屋店頭価格の上昇に寄与した形となった。
マレーシアでは古紙の船積み前検査の実施が決定した事で、(1月10日法施行)中華系製紙企業が一斉に古紙購入を再開し欧米古紙が値上がりしている。2月船積み分から検査が必要となりコストアップとなる事や、新レギュレーションの検査基準がどの程度になるか不透明感があるため、その前の船積みをターゲットに買いが集中。特にマレーの中華系製紙企業はAOCCを中心に買う傾向があるが、シンガポール以南への海上運賃が高く、北米のサプライヤーは販売価格を押し上げるよう交渉している。