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欧州の古紙・段原紙事情

  ■ 欧州の古紙・段原紙事情

2020年6月

フランスでは3-5月の産業全体の活動率は55%、紙パルプ業界は前年度比-10%程減少すると予測されている。他産業に比べれば高稼働状を維持しているが、徐々に景気後退の影響を受けつつある。5月以降都市封鎖は解除されたものの、一部の労働者が解雇など職を失っており消費はすぐに回復しないとの予測がある。 

ドイツでは古紙不足から段ボール原紙の価格が上昇していたが、5月以降消費低迷が表面化、4月の値上げに対する反発が出てきている。 

6月以降価格が見直され下落する可能性が高い。先月の市況レポートにも書かせて頂いたが、ドイツでは今秋9月からHumBuger社の2号機、年産50万tの段ボール原紙マシンが稼働を開始し需給に余剰感が出る事が予測される。 

イタリアでは4月以降古紙不足と巣ごもり需要による段ボール不足を受け値上げが浸透した。 5月以降消費は低迷しているものの6月末までの4半期ベースの値決めが有効な事もあり価格を維持している。7月以降の価格は交渉中で弱含む可能性が高い。 

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