■ 輸出古紙価格下落も国内原紙値上げは強硬的に実施。シート・ケースの値上げはアナウンスのみに留まる。
段ボール原紙値上げ状況は各社一律10円、今回は以前の値上げと異なりかなり強硬的に行うと思われる。
しかし、シート及びケースの値上げはまだアナウンスのみで具体的な値上げはまだ行われていない様だ。シェアを失う恐れから各社横の様子を伺っている状況ではあるが製紙メーカー側の強硬な値上げ意思から今回は製品の値上げをせざるを得ないという認識を持っている。しかし今回の古紙価格暴落の情報はエンドユーザーの耳にも入りつつあり、製品値上げと原紙値上げの容認は古紙価格と原紙値上げの行く先を見極めてからという動きも出始めている。
レンゴー金津工場のマシン改造が遅れ、関西の中芯に欠寸がでている。中部地区の製紙企業に引き合いが来ている様だ。レンゴー社は2017年12月に淀川工場のライナーマシンを停止、2018年には閉鎖した。。金津の8号機中芯マシンを併抄マシンに改造する予定だが、金津工場の工期が遅れ中芯原紙の供給に影響が出始めている。
中国の古紙輸入停止に伴い中国国内の原紙価格が不足し各国へ引き合いが出ている。日本の製紙メーカーにも引き合いが来ているが、例年に比べ原紙、段ボール伴に国内需要が好調であること、及び原紙値上げに際し製品在庫を切らしたくないという製紙側の意図から輸出増には至らない様だ。
段ボール原紙の国内出荷量は前年度比107.7%~101.4%と好調だが、印刷用紙等の出荷が振るわず全体では前年度比0.6%減の数量となっている。