■ 米21年通関統計 古紙輸出量は1,633万㌧ 19年並に回復 段原紙輸出量は10%減
2022年3月21日
米国の21年通年の通関統計が公表された。米国からの古紙(4707)輸出総量は1,633万㌧で前年度比14%の増加となり新型肺炎流行前の19年とほぼ同量の輸出量となった。しかし中国が古紙の輸入規制を始める前の16年比では341万㌧(約18%)減少となった。
国別の増減率ではタイ向け203%増、マレーシア109%増加し、輸出量ではインド向けが396万㌧と前年度比84%増、次いでメキシコ向け225万㌧65%増、ベトナム向けが191万㌧で55%増だった。品目別では段ボール古紙(470710)が1053万㌧で前年度比20%の増加、漂白上物古紙も(470720)203万㌧と同じく20%増加、雑誌古紙(470790)は270万㌧と41%増加した。特に雑誌古紙はインド向けが急増し、156万㌧と前年度比84%増加。全体の58%を占め、2017年の中国向けとほぼ同量の輸出量となった。一方新聞古紙(470730)は108万㌧で前年比47%減、最も輸出量の多かった16年と比較すると4分の1まで減少した。
段原紙輸出量は442万㌧と前年度比で10%減少した。米国森林紙協会(AF&PA)の発表によると、21年の米国段原紙生産量は前年度比5.6%増加している。 21年は米西海岸の港湾混雑と通販需要の拡大から段原紙国内需要が堅調であった事から段原紙の輸出量が伸び悩んだことが背景にある。品目別では中芯が25.2万㌧と前年度比3%減、テストライナー46.2万㌧同3%減、クラフトライナーは419万㌧で8%増加した。
再生パルプ輸出量は36万㌧で前年度比42%増、内中国向けが28万㌧と79%を占めた。