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米国市場調査企業 世界の段ボール市場は今後も安定成長と予測

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  ■ 米国市場調査企業 世界の段ボール市場は今後も安定成長と予測

2021年6月19日

米国の調査機関の発表によると世界の段ボール市場は2021年に1,367億ドルまで成長し、新型肺炎から世界の経済が回復した2026年には1,720億ドルに達する見込みだという。

同調査機関のレポートには今後の段ボール業界の市場予測とニーズの変化や技術革新について記載されている。(以下抜粋)

新型肺炎の流行により世界経済は減速したが、世界の段ボール市場は通信販売の拡大など2019年の4,800万トンから20年は4,830万トンに増加している。2026年には6,158万トンにまで増加すると予測されている。

2020年の段原紙生産量は1.6%増加し、段ボール貼合量は年間1%ほど増加した。220万㌧分の段ボール製函工場が閉鎖したが、新たに300万㌧の製造能力が増強されそのうち240万㌧は中国国内の増加となっている。販売される段原紙の市場規模は21年に462億8000万ドルに達すると同調査会社は予測している。新型肺炎の終息によって21年の世界の貼合量は前年度比2%増加し、26年までに4.6%の年間平均成長率になる見込みで、特に成長はアジアで著しく世界シェアは欧米市場からアジアへとシフトしていくものと思われる。

新型肺炎の流行は段ボールを消費するエンドユーザーに大きな影響を与えた。清涼飲料は大幅な減少がみられたが、乾物食品やスナック菓子などは消費が拡大している。

世界が脱プラスチックへ大きくシフトした事もニーズの変化に大きな影響を与えている。小売業者や大手ブランドだけでなく消費者の環境に対する意識が広がり、持続可能な包装資材が求められプラスチック素材の紙素材置き換えが進んでいる。また法律によりそれが規制・義務付けられ段ボール箱や紙器への関心が高まった事で、特に生鮮食品などに接触する紙製品の技術革新を促す結果となった。

2020年は多くの小売業者にとって電子商取引が焦点となり、小売業売上は3%減少したものの、オンライン販売は前年度比25%増加した。特に通販デリバリー用の外装印刷が可能なマイクロフルートに注目が集まっている。

2021年から2026年には、デジタル印刷(インクジェットおよびエレクトロフォトグラフィー)システムの使用が広がり、より高速で迅速な可変データ印刷技術が既存のアナログな印判印刷に置き換わるだろう。 また新型肺炎の流行により、個人向け医療キットや検査キット販売が拡大した事で、個人情報などの機密性やデータの改ざん防止などセキュリティー強化パッケージのニーズが増加し、医療品への活用も進んでいる。

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