タイ再生パルプ工場で火災 7500㎡が消失

  ■タイ再生パルプ工場で火災 7500㎡が消失

2021年12月6日

中国森林包装集団の海外(タイ)子会社である森林再生资源(泰国)有限公司の再生パルプ工場に於いて11月25日午前2時火災が発生した。 10台以上の消防車が駆け付け、午前5時に鎮火した。

火事は製品の圧縮倉庫がある第二倉庫7500㎡を全焼し、保管されていた再生パルプ3000ベールが消失、上屋も倒壊し被害総額は1500万元(240万ドル)に及ぶ見通しだ。 負傷者はでていない。

 同工場は年産10万トンの再生パルプ工場で今年6月に稼働を開始し、米国などの輸入古紙を利用し乾式の再生パルプを生産する試験運転中であった。 損害は保険でカバーされるが、火災の原因や普及の時期などは明らかになっていない。同社は今回の火災による同社の生産活動に対する影響は軽微であるとし、再発防止に努めるとコメントしている。

乾式のドライ再生パルプマシンは、簡易的な破砕ラインと梱包パートで成り立っているが、完成品の保水率を下げるために水を殆ど使用しない。一方で金属片の混入による火災リスクが非常に高く、AOCCの場合#13DLK(新段)のみを利用し、磁選機などで異物を除去した上で破砕する。1ライン日産300t程度の処理が可能で、月間9000~10000万㌧、年間10万㌧規模が一般的となっている。

中国は古紙輸入禁止により、再生パルプ輸入量が増加しており、今年10月まででタイから89.9万㌧、インドネシアから21.8万トンが輸入されている。

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