■ ロシア政府 古紙の輸出規制 一時的に輸出割当制を導入
2022年8月25日
ロシア商務省は19日、古紙の輸出に対し割当制を導入する事を決定した。割り当て期間は9月3日から12日3日の3か月間で、割り当て総量は3万㌧となる。ロシアでは近年製紙の増産が続いており、国内古紙回収率の低さから古紙不足が問題視されていた。
ロシアの年間古紙輸出量は年々減少傾向にあるものの、20年に年間15万㌧が輸出されている。(21年以降はウクライナ情勢を受け非公開)以前は主にウクライナへ輸出されていたが、近年はベラルーシやドイツに輸出される様になった。四半期の平均は3.7万㌧で、国内の資源流出を防ぐ目的で一時的に輸出割当措置を取る。8月31日までに商務省が各輸出業者へ枠を割り当てる予定だ。
ロシアでは1990年代のソビエト崩壊によって古紙や家庭ごみの回収機能が崩壊した。その後数度に渡り行政主導の回収機能復活が試みられたが、結果はうまく行っていない。都市部の近くの内陸埋め立て地に持ち込まれる廃棄物は管理が行き届かず、近隣住民からは政府に抗議の声が上がっている。 ロシア政府は24年までに60%リサイクル率を目指しているが。。