■ 台湾輸入通関統計 21年古紙輸入量12%増加 日米古紙で92%
2022年2月2日
台湾の輸入通関統計によると21年の古紙輸入量は155万1,393㌧で前年比12.9%増加となった。特に日本からの輸入量は40%増加し56.3万㌧、次いで増加したのが米国古紙で86.6万㌧の16.3%増だった。その他の国からの輸入量は全て減少しており、日米古紙が全体に占める割合は92.1%に達している。
日米古紙の輸入量が増加した背景には、中国の古紙輸入禁止が大きな要因となっている。以前は高値を付ける中国の製紙企業に買い負け、フィリピンや英国古紙など他国からの輸入量を増やしていた。 中国の製紙企業が古紙を買わなくなったことで、立地上の優位性が活かせるようになった。 特にコロナ過でンガポールや香港で積み替えが必要な東南アジア向け海上運賃は高騰しており、Bookingも取りづらい。昨年、日米の古紙サプライヤーは台湾や韓国向け販売を優先する傾向にあった。
また古紙の輸入量そのものが増加している背景には、中国向けの段原紙や再生パルプの輸出が増加している事が要因として大きい。21年の再生パルプ輸出量は44.6万㌧、段原紙の輸出量は77.5万㌧で合計122万㌧に達し、2015年比で54万㌧増加している。 原料となるOCC輸入量は142.7万㌧で古紙輸入量全体の92%を占め、内AOCCが78.8万㌧(55.3%)、JOCCが52.7万㌧(37%)*前年比42.1%増だった。
台湾古紙輸入量推移