■ 台湾国内市況:国内古紙は価格安定
2019年7月30日
今月に入り底値を打った輸出古紙価格は若干リバウンドしたが、世界的に原紙、古紙需要の低迷は続いている。 台湾は中国と異なり米国に関税を掛けられいない為、米中貿易戦争が台湾国内の紙及び古紙の需要に於いてどの程度影響を及ぼしているか台湾各製紙メーカーへ訪問、ヒアリングしてきた。 台湾国内の古紙価格は国際市況程急落しておらず比較的安定している様子、TOCC 95/5グレード工場到着13円前後で購入されているという。
昨年古紙が高騰し中国向けCIF 300㌦を超えた時期でも16~7円程度であったことから国際相場にあまり影響されず安定したマーケットであると言える。 元来台湾では古紙が不足し、輸入国であることから古紙はあまり輸出されておらず、また政府からも製紙メーカーに対しローカル古紙使用比率を60%以上にするよう努力指示がでている事も安定した価格につながっていると思われる。
しかし米中貿易戦争による台湾経済全体への影響は日本へのそれよりも遥に大きく、やはり対中貿易依存度に応じてその影響が色濃く出ている様だ。 また台湾元高も加工貿易国である台湾経済の成長を減速させているとのこと。 現地原紙販売価格は軟化傾向にあり、特に対中輸出数量、価格は各国同様大きく下落している。