- 2021年4月30日
パルプを大増産する中国とチップ争奪戦⑧
■ ウッドショックで木材を「買い負け」した日本 中国のパルプ増産でチップ需給は? 現在世の中を騒がせている「ウッドショック」は米経済が新型肺炎から回復しつつある中で、低金利政策から住宅着工件数が大幅に増加した事や、海上運賃が上昇した事が大きな要因となった。また建材や家具などを製造する中 (さらに…)
■ ウッドショックで木材を「買い負け」した日本 中国のパルプ増産でチップ需給は? 現在世の中を騒がせている「ウッドショック」は米経済が新型肺炎から回復しつつある中で、低金利政策から住宅着工件数が大幅に増加した事や、海上運賃が上昇した事が大きな要因となった。また建材や家具などを製造する中 (さらに…)
■ 増加する世界のチップ貿易量 2009年から11年間で50%増加 世界の木材チップ貿易量は年々増加傾向にあり、2009年の約2,100万㌧から2018年に過去最高の3,500万㌧に達した。その後、2年連続で取引量は減少したものの、2020年も約3,000万㌧を超える取引量となってお (さらに…)
■ 中国で再び注目を集める竹パルプ 非木材パルプの開発に注力している中国だが、特に竹製品などの名産地である四川省や重慶に群生する竹の有効利用に注目している。中国国内の竹林面積は600万ha以上と言われており、竹製品の生産量は世界一位となっている。日本の竹林面積は約16万ha(林野庁)で (さらに…)
■ 木材に変わる非木材パルプの開発 中国製紙メーカーは環境規制の始まった早い段階から古紙代替え原料の調達を模索していた。その一つとして非木材パルプに注目が集まっている。中国では木材パルプが普及する以前、非木材パルプを主原料として紙を製造する技術が発達していたが、環境負荷やコスト面から古 (さらに…)
■ 中国企業に乱伐採されるロシア森林 中国の環境規制のはじまった2017年以降、中国と国境を面し木材資源の豊なロシアでは中国企業によるシベリア森林の乱伐採が問題となっている。 かつてのロシアは、中国へは木材をほとんど輸出していなかった。それが今では、中国の総輸入額の20%超をロシア産が (さらに…)
■ 環境問題から植林が進む中国、一方で木材輸入量は大幅に拡大 中国の国土面積は9憶4200万haで世界第4位だが、1950年前後の森林率は8,6%でさらに砂漠化が進んでいた。 その後中国政府は洪水や砂漠化対策として猛烈に植林を進め、各省に一定面積の植林目標を設定した。1990年で森林率 (さらに…)
■ 中国の製紙用ウッドチップ輸入元候補国 中国のウッドチップ調達先として森林資源の豊富なマレーマレーシアも有力な候補国だと思われる。マレーシアの国土面積は約3,280万haであり、森林面積は約1,809万haで森林率は約55%と木材資源の豊かな国だ。 中国の主張する領海問題で両国の関係 (さらに…)
■ パルプを大増産する中国とチップ争奪戦 ① 中国では今年から古紙が輸入禁止となり、代替え原料として中国大手製紙メーカーは海外に再生パルプや段原紙の工場を建設し輸入が急増した。しかし第三国で古紙を再生パルプに加工・製造し中国へ持ち込む方法は明らかに非効率で高コストだ。 また段原紙が大量 (さらに…)