■ フィンランド物流スト 港湾作業等ストップ
2023年2月18日
フィンランドの運輸労働組合(AKT)は2月15日より、労働条件や賃金を巡って全港湾とターミナルを対象としたストライキに突入した。 ストライキ期間中はフィンランドの港湾における全ての船舶の取り扱いやゲートの移動、ターミナル内のコンテナ取り扱いが停止される。ストライキは15日から21日を予定しており、交渉が妥結しなかった場合3月1日からも予定されている。
ストライキの影響を受けた港湾は、ハミナコトカ、ヘルシンキ、ハンコ、コッコラ、ナーンタリ、ポリ、オウル、ラウマ、トゥルク、ウーシカウプンキとなっており、フィンランドの商品輸出は90%が港で処理されているため、フィンランドの対外貿易に深刻な影響を与える可能性がでている。 フィンランドは世界有数のパルプ輸出国であるが、昨年大手UPM社のストライキによって欧州ひいては世界のパルプ需給に影響を及ぼした。今年は港湾全体がストライキをする事で、一時的ではあるがパルプの輸出にも影響がでそうだ。
直近ではチリの大火事によってパルプ企業がマシン停止を余儀なくされ、カナダでは木材繊維不足で操業停止に追い込まれたパルプ企業もある。フィンランドのストライキによるパルプ価格への影響が懸念される。