■ 中国、「固形廃棄物環境防治法」改正
2020年5月
4月29日第13回全国人民代表大会常任委員会の第17回会議において「固形廃棄物による環境汚染の防止と管理に関する法律」の改定が採択され2020年9月1日に施行する。
ナショナルソードを始め中国の古紙輸入規制の中核となる法律だが、固形廃棄物原料の輸入をゼロにするという文言は記載されておらず、中国国務院の努力目標として通知されているに留まっていた。 今回の法改正により「固形廃棄物の輸入ゼロ」目標が明確に記載されている。
第二十四条
国家逐步实现固体废物零进口,由国务院生态环境主管部门会同国务院商务、发展改革、海关等主管部门组织实施。
今回の主な改正点は
①輸入固形廃棄物を極力ゼロにする。
②国内の家庭ごみの取り扱いと地方政府による管理権限。家庭での焼却・投棄の禁止。
③プラスチックごみ削減の為過剰包装の禁止。非分解プラスチック包装材の生産・販売及び使用の禁止。
④通販・テイクアウト食品・ケータリング等の包装材にリサイクル可能な素材を使用し、積極的なリサイクルの促進。グリーンパッケージラベル製品の使用促進。
⑤各種廃棄物に関する法令違反者の罰則の強化
⑥医療廃棄物の管理と処理
⑦建築廃材の削減、分別処理、安全性の確保と環境保護。保管・運搬に関する許認可。
となっており、およそ日本の一般・産業廃棄物処理法などにあたる内容が盛り込まれた。 施行は9月からとなっているが、9月から輸入そのものができなくなるとの解釈もできるとの意見もある。現在発行されているライセンスの処遇も含めCCICに確認したが本国からの連絡はなく未だ詳細は不明との事で現時点での真偽は確認中。