■ 中国にバブル崩壊の兆し? 不動産投資13か月連続の減少
2022年9月19日
中国国家統計局の統計によると、今年1月~8月の不動産開発投資は9兆809億元で、前年度比7.4%の減少、内6兆8878億元が住宅投資で6.9%減少した。 特に8月の不動産投資は前年比13.8%減と13カ月連続で減少、7月は12.3%減だった。新規着工(床面積ベース)は前年比45.7%減と、約10年ぶりの大幅減。 全国で未完成プロジェクトが増えていることに加え住宅ローンの返済拒否や都市封鎖、景気の減速により個人与信も低下した。
現在経営難に陥っている不動産会社が予約販売した住宅200万戸あると言われている。これらすべてを完成させ、引き渡しを実行するには7000億~8000億元(約14兆~16兆円)が必要との試算もあり、政府が住宅危機を野放しにすれば、開発業者の経営破綻と未完成物件が増えバブル崩壊につながる可能性が高い。
住宅着工件数の減少に伴い新築住宅価格も前月比0.3%下落し、2021年11月以来の大幅な下落となった。前年比では1.3%下落しており、15年8月以来の大幅な落ち込みとなっている。住宅価格が下落したのは全国70都市中、50都市に及んでおり、中国経済を牽引した住宅投資の行く末が懸念される。