海運各社 ロシア・ウクライナ発着の新規予約を停止

  ■ 海運各社 ロシア・ウクライナ発着の新規予約を停止

2022年3月2日

コンテナ海運会社各社は相次いでロシア・ウクライナ発着の輸送停止を発表している。大手のマースク(デンマーク)は1日、ロシアを発着する全ての輸送を停止したと発表した。スイスの海運大手MSCや日本郵船、川崎汽船、商船三井の日系海運大手3社が共同出資するONEも停止を決定、ドイツのハパック・ロイドも24日、ロシア向けの予約を一時停止し、ウクライナ向けの出港を停止したと発表した。

船社各社は新規予約停止の理由を「導入されたロシアに対する制裁措置を確実に順守する事や、運送の安定性と安全性が影響を受け輸送そのものも困難になっている。船会社各社はすでにBooking済み貨物について、できる限り運送されるよう最大限努力するとしている。しかし欧州各国により積荷に制裁に触れる製品が含まれていないか検査される為、大幅な遅延が予想される。」と理由を説明している。食品や医薬品などの人道的な物資は引き続き予約を受け付ける。再開については状況を注視して判断するとした。

ロシアによるウクライナ侵攻の前から海運や航空貨物の需給は逼迫しており、サプライチェーン(供給網)の緊張がさらに高まることは避けられない。航空貨物の欧州各国とロシアによる領空飛行禁止の応酬で、アジア教頭エリアから欧州行の航空貨物にも影響がでている。海上輸送への振り替えや混乱が予想される上に原油価格は高騰し30日WTI原油価格は100㌦を超えた。さらに海上運賃が上昇する恐れもでている。

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