相次ぐ中国の都市封鎖 上海封鎖で港湾混雑がピークに 世界物流へ影響懸念

  ■ 相次ぐ中国の都市封鎖 上海封鎖で港湾混雑がピークに 世界物流へ影響懸念

2022年4月6日

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国・上海市では市中感染者が1万3000人を超え、5日未明に終わる予定だった都市封鎖も継続されることが決定された。  上海は中国の金融都市としても知られるが、中国でも有数のビジネスタウンとなっている。上海港は物流・ハブ港でもあり、21年の荷扱いはロサンゼルス港の4倍だった。 

上海港では都市封鎖によって荷役並びに物流に影響が出ており、上海港沿岸で荷役待ちの本船が4月1日時点で300隻以上に達し2週間で5倍となっている。さらに上海港を運営する上海国際港湾集団は従業員の隔離や港湾への滞在などを含めた対策を講じているが、港湾内へ出入りするトラックドライバーへのPCR検査などの実施によって搬出入作業が大幅に遅れている。港湾からのコンテナ平均搬出時間は4~6時間に達しているという。 

また浦東地区、浦西地区でも出入りするトラックの数は30%以下に制限されており、浙江省や江蘇省など、上海からのトラック運転手に対する高速道路出口での検疫や隔離措置が実施されている事で混乱が生じている。 こういった上海の物流混乱問題は中国全土、ひいては海上輸送レーンへの影響が懸念される。

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