ロシア最大手Ilim社 シベリア工場におけるクラフトライナーマシンの稼働を延期

  ■ ロシア最大手Ilim社 シベリア工場におけるクラフトライナーマシンの稼働を延期

2022年11月10日

ロシア最大手製紙企業であるilim社はシベリア工場における新マシンの稼働を延期する事を発表した。 同社は近年、中国及び東南アジアへの段原紙及びパルプの輸出量拡大を社の成長戦略に掲げ、30憶㌦を投じ、同社の生産能力を440万㌧と40%拡張するケブラーツクプロジェクトを発表。 シベリア、ウスチイリムスク市における新KLBマシンの稼働もこうした増産計画の一環として2019年に計画され、10憶㌦を投じ年産60万㌧のマシンを2021年末に稼働させる予定だった。しかし、計画は度々延期され、同マシンの稼働は最終的に23年の初頭となる見込みだ。 

ロシアのウクライナ侵攻に対する西側諸国の制裁はパルプに留まらず、紙や紙製品にも及んだことで、ロシアの製紙業界は大きな影響を受けた。しかし同社の掲げる拡張計画は国の優先投資事業計画にノミネートされており、新たな森林借地権を得るなど国のバックアップを受けている。同社は鉄道を通じた中国向け輸出だけでなく、ウラジオストク港から東南アジア向けの輸出も視野に入れ、新たな販売先を模索するとアナウンスした。

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