ロシア-インド・中国・イラン間直行海上輸送ルートが開設 

  ■ ロシア-インド・中国・イラン間直行海上輸送ルートが開設 

2022年6月26日

西側諸国によるロシアへの経済封鎖が強化されるなか、インドや中国など経済封鎖に反対している新ロシア国との貿易が活発になりつつある。これらの国との貿易に障壁となっているのは、SWIFT除外によるドル決済が封鎖されている事及び、各国の船会社がロシア行の海上輸送を停止している事だ。

しかし、こういった問題は徐々に解決方法が構築されつつある。先日、極東ロシアに位置するのボストチヌイ港と中国天津港、太倉港を結ぶ直行便が開設された。本船は650TEUと小型だが月に2~3便が予定されている。ボストチヌイ港コンテナ専門埠頭からはシベリア鉄道ナホトカ支線への引込線が敷設されており、シベリア・ランドブリッジの発着港となっている。中国へは4~5日の船足だが日本からはかつて舞鶴港など北陸から定期便が出ていた。

さらに6月12日、ロシアはサンクトペテルブルグからインドボンベイ港への輸送網を新たに開設した。サンクトペテルブルグ港から、イランのアンザリ港を経由しボンベイ・ナバシェバまで向かう西回り航路とアストラハンを経由する陸路でインドに向かう2ルートで運送期間は2週間となっている。18日に閉幕した第25回サンクトペテルブルグ国司ア経済フォーラムに於いてインドの存在感はひときわ目立った。ロシアから石炭、石油、木材、紙製品などの資源を供給し、インドからは日用品や自動車部品を供給する事が計画されており、かつて欧州、日本がロシアへ供給した物資をインドが供給し市場を獲得しようと狙っている。ロシアの提案するルーブル建て決済にも同意すると見られ両国の接近は今後も加速する事が予想される。

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