韓国政府古紙輸入通関レギュレーション改定

  ■ 韓国政府古紙輸入通関レギュレーション改定

2020年7月

韓国において古紙の輸出入基準が改定され7月3日から施行された。 今回の法改正は昨今古紙の国際価格が下落したことにより品質が悪く安価な古紙が韓国に流入し、環境が汚染される事、韓国国内の古紙回収を維持することを目的として兼ねてより古紙問屋から出された要望を汲み取る形で検討されていた。 

古紙を輸入するにはライセンスが必要となり、製紙メーカーは年間の古紙使用量を仕入先別に登録、年一回の更新制となっている。 また輸出地側においても第三者機関による古紙放射線量(セシウムとヨウ素)分析検査結果を韓国側に提出する必要がある。 

これは各バン詰め問屋ごとに提出する必要はなく、船積地で年一回の一括登録が可能となっている。昨年末より放射能検査は毎船積みごとに第三者機関による検査結果の添付が要求されていいた為、一括登録により煩雑な事務処理とコストが削減される。代わりに法改定以後は船積みごとに貨物の写真を12枚撮影し提出する事となった。 12枚の写真は古紙ベールの4面と1m、10m離れた地点での放射線の測定結果を撮影したものが要求されるが、バン詰め作業員自身による撮影が認められる。 

禁忌品の混入率は従来明確な規定がされていなかったが、今回3%までと規規定された。 一般的な国際基準に比べ甘い基準とはなっているが、禁忌品の定義を含め未だあいまいな部分も多く、世論を汲み取った形式上の法改正である側面も垣間見れる。 

日韓問題のこじれから日本品の古紙に嫌がらせがされる事が懸念されていたが、今のところシップバック等の問題は起きていないようだ。 

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