■ インドロシアとの貿易を再開 ルピー・ルーブル通貨決済を開始
022年4月21日
ロシア側がインドとの積極的な貿易と、ルピー、ルーブルでの決済による貿易継続を求めた事に答える形で先週、インドからロシア向け貨物(コメ、紅茶、コーヒー、海鮮食品など)を積んだコンテナがグルジア(ジョージア)を通じてロシアに輸入された。
2月24日のウクライナ侵攻以降、インドからロシア向け貨物が輸出されたのは今回が初めて。両国は欧米諸国のSWIFT除外制裁によってルーブルを米㌦に換金できない為、互いの輸出入相互貿易が重要となる。インド側は外貨準備高を維持する為、ロシア産原油の購入も決定している。
インドはウクライナ侵攻に対する対ロシア制裁に於いて米国・同盟国からの圧力とロシアとの友好関係によって板挟みとなっている。インドは兵器の輸入をロシアに依存しており、ウクライナ侵攻に関するロシアへの批判を避ける姿勢を見せてきた。また、隣接する中国やパキスタンと国境問題を抱えており、ロシアと対立するのは避けたいのが本音だ。
今回のロシア制裁に強調しない新興国によってドル決済以外での取引が活発になり、新たな決済方法や仕組み構築されつつある。中国はロシア産パルプや木材、KLB、石炭など人民元決済を通じ安価に購入できている。 こういった動きは戦後、世界の仕組み経済や秩序などを大きく左右する可能性も否定できない。