■ レンゴー、包装材印刷で国内最大手の金羊社を買収
2021年2月10日
段ボール大手のレンゴー社は9日、DVDやCD、ゲームソフトなどエンターテインメント関連の包装材印刷で国内最大手の金羊社(東京・大田)の株式50%を取得し子会社化することを発表した。
レンゴー100%子会社の朋和産業も金羊社の発行済み株式の2割を取得する。3月中に7割の株式を取得し、独占禁止法関連の手続きが完了することを実行の条件としている。
金羊社は日本コロムビアや東映、東宝などが主な取引先で、2020年3月期の売上高は約80億円。 オフセット印刷、デジタル印刷によるメディアパッケージ製品等の印刷・製造拠点を国内に有し、音楽CD・映像DVD・ゲームソフトなどエンターテインメント関連のパッケージ分野で国内トップシェアを誇る。
また、環境にやさしい水性フレキソ印刷による食品包装、飲料ラベルなど軟包装製品の製造・販売等を行っている。
レンゴー社は食品や日用品向けの包装材も手掛けるが、同社がこれまで本格的には手掛けていなかったメディアパッケージ分野における事業展開を推進するとともに、エンタメ分野に事業領域を広げ、軟包装事業ならびにSP事業のノウハウを吸収しデザイン力や企画力を磨く。
レンゴーグループによる株式取得後も、金羊社の社名、事業内容などに関する変更の予定はない。
レンゴーの20年4~12月期連結純利益は前年同期比8%減の231億円。通販や食品向けは堅調だったものの、新型コロナの影響で自動車や家電の部品を輸送する段ボールが減少し、売上高は1%減の5092億円だった。