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東南アジアに集中する再生資源。ベトナムで港滞在費用が発生

  ■ 東南アジアに集中する再生資源。ベトナムで港滞在費用が発生

2018年5月30日

2018年に入りベトナムの客先から現地でストレージ(STORAGE)費用を請求された。何とかしてくれ、次回からその費用込みのCIF価格にして欲しい等の要望が来るようになった。船会社にFREETIMEの申請が現地に行われているか問い合わせをしたところ、このSTORAGE費用というのは港の滞在費用とのことで船会社ではなく国から請求されるものだという。

ベトナムは共産国であるために中国同様港湾そのものが国営となっておりその保管費用を国が請求しているそうだ。中国では商品ごとに与えられた期間中に通関・引取を完了しないと強制的に内地保税地域に収容されその移動費用と日数に応じた保管費用を請求される。船会社にはコンテナ自体の使用期間延長としてのFREETIMEを取得している形だ。

ベトナムでも全く同じ環境で以前からこの保管費用は存在していたのだが、今年に入り港が混雑の為に通関に影響がでており貨物の引取が遅れるケースが頻発しトラブルになっている様だ。

特に廃プラがひどく貨物を引き取りにこない荷主も後を絶たず、先日CATLAI港から船社に廃プラの綱積みをしない様に通知があった様で、当社にも複数の船社からベトナムCATLAI港向けの廃プラ船積みを見合わせる旨の連絡が来ている。

事実現地新聞でも大量の輸入コンテナが港で滞留しCY及びその近隣道路が混雑し問題になっていると報じている。CATLAI港の滞留コンテナは8,050(TEU)コンテナ(2TEU=1 40FEETコンテナ)にも及びその内5,234TEUが廃プラと古紙のコンテナだという。長いものは90日以上も港に放置され8,050TEUは収容能力の120%、その内の91.3%が輸入貨物だそうだ。港湾局は滞留コンテナを他の保税地域へ強制移動させる申請を税関当局に提出しており、船会社に対しても船積み前に荷主の廃棄物資源輸入許可の確認と貨物の引取期限確約を取り付けるように指示をしたとのこと。

2018年から中国が再生廃棄物資源の輸入を規制したことによりベトナムへ貨物が集中し、コンテナが滞留することにより港湾の混乱、ひいては輸出貨物が出荷できない等のトラブルが起きており、ベトナム政府は対策を検討している。

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