インド製紙業界 原料不足打開案 荒廃した土地にパルプ植林許可を申請

  ■ インド製紙業界 原料不足打開案 荒廃した土地にパルプ植林許可を申請

2021年12月21日

インド紙パルプ協会(IPMA)は、古紙を含む原料不足の解決がインドの紙パルプ業界の発展に不可欠だとし、国有の荒廃した土地及び、非森林地帯に製紙用パルプ植林の許可を申請した。

IPMA代表のAS Mehta氏は「木材繊維欠乏国であるインドでは紙パルプに必要な原料の調達が非常に難しく、製紙産業の発展の弊害となりつつある。 使い捨てプラスチックの使用削減や、教科書を含む教育部門の紙需要増加に対応するにはこういった原料問題を解決する必要がある。 またパルプ植林を行う事は農村部の雇用にもつながり、製紙業界だけでなく多様な利益をもたらす可能性がある。 政府の保有する荒廃した土地や、非森林地帯を開放し、パルプ植林を行う事は、製紙産業に必要な資源の確保だけでなく、森林率の向上やCO2排出削減目標に貢献する」と訴えた。

紙パルプ業界はこれなで1200万haの土地を取得し植林を行ってきた。インド政府が2030年までに紙パルプ業界に要求するCo2排出削減目標の達成のためには、さらに2500~3000万haの植林が必要だという試算もある。

インドの現在原材料としての木材需要は年間1100万㌧で、24~25年頃までには1500万㌧にまで膨らむと予想されている。しかし現在利用可能な国内供給量は900万㌧に満たない。

S Mehta氏はGreen Indiaの創設と森林率33%達成にインド製紙業界が貢献できる日を楽しみにしているとコメントしている。

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