■ 王子製紙白板値上げ発表、段原紙価格はの修正はあるか?
2017年5月22日
王子社が7月1日から白板価格10%の値上げを発表し翌日レンゴー社も追随した。比較的製造メーカーが少なく、王子社の圧倒的シェアである白板の値上げは同社とR社の値上げによりほぼ決定的なものとなった。一方段ボール原紙の値上げに関して両社は今のところ動きはない。月末からの急激な古紙価格の回復は国内プレミア古紙価格を高止まりさせる要因となり、さらに古紙在庫のタイト感から国内製紙メーカーのプレミア価格購入比率は上がっている。このままの古紙価格が続いた場合秋口の値上発表はありえるのだろうか。
王子の段原紙販売シェアは23.7%と約1年振りに段原紙販売シェアが24% を割りこんでいる。
古紙価格の上昇及び払い出しも悪く4月の段ボール原紙工場の収益はキロあたり3円 程度の赤字になる所あると見られる。(5月はさらに赤字が膨らむ見込み)段ボール原紙の値上げも時間の問題とも噂されているが、原紙販売量を元に戻さなければ値上げ準備に入れない状況でもある。
3月に値上げを発表した製紙企業も二社が追随しないことによるシェア離れの可能性から積極的に動いてはいない模様。K社も値上げは発表したものの実際には値上げが出来ていない現状の様だ。一方段ボール自体の消費は夏場の飲料、及び青果物が好調で悪天候の続いた4月に比べ順調に推移している模様。