■ 王子ホールディングス マレーシアに10か所目となる段ボール新工場を建設
2021年2月9日
王子ホールディングスは9日、マレーシア中部、首都圏セランゴール州に同国10か所目となる段ボール新工場を建設する事を発表した。約50億円を投じ、2022年6月の稼働を目指す。
新工場はGS Paperboard & Packaging社(王子グループ100%出資)の新工場で、敷地面積77,000平方メートル、月産能力は1,000万㎡の大型工場となる。
段ボールの製造拠点は、建設中も含めマレーシア国内で10カ所目、段ボール原紙マシンの増設も進めており、工場は中部と北部に3カ所ずつ、南部に2カ所の計8カ所を操業。また、南部のジョホール州では昨年8月、9カ所目となる工場の建設を発表し22年1月に稼働を開始させる。 9か所目の工場規模は総投資費用40億円、敷地面積4,2000㎡、生産能力は700万㎡/月。
今回、マレーシア経済の中心で今後も需要の伸びが期待されている中部地区で4箇所目となる段ボール工場を建設することで一層の事業拡大を図る。
王子HDは、2010年にGSペーパーボード&パッケージング(GSPP)を買収。17年12月には、約350億円を投じてGSPPの段ボール原紙生産能力を増強していた。
現在、東南アジアでマレーシア、タイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマーに計20カ所の段ボール工場を展開。インド・オセアニア地域を合わせると35カ所となる。マレーシアの段ボール市場での同社シェアは約30%で、東南アジアの中で最も高いという。
同社は現在、約3割の海外売上高比率を5割に引き上げることを目指している。
デジタル化やコロナ禍の影響で国内の紙需要は低迷している。好調な東南アジアの段ボール需要を捉えるため投資を加速する動きだ。