日本製紙・特種東海 段原紙・クラフト部門統合

  ■ 日本製紙・特種東海 段原紙・クラフト部門統合

2016年8月7日

日本製紙と特種東海製紙は、「段ボール原紙および重袋用・一般両更クラフト紙事業」の統合契約を結び、製造機能を担う新東海製紙㈱と販売会社である日本東海インダストリアルペーパーサプライ(NTI)を設立した。

製造会社への出資比率は特種東海65% 日本製紙35%、特種東海の島田工場の製造部門を分社化し、第三者割当増資を引き受ける形で日本製紙が出資する。販売会社への出資比率は日本製紙65% 特種東海35%。

 10月にこの共同出資会社に両社の事業を移す。段ボール原紙の国内出荷シェアでレンゴーを抜き、王子ホールディングス傘下の王子マテリアに次ぐ2位となる見通し。中部・富士地区や関東・東北地区の古紙調達及び原紙製造を両社の製造拠点や設備を鑑みて効率的に配置転換する。

統合する日本製紙の段ボール原紙とクラフト紙の15年3月期の販売額は約744億円、特種東海が約355億円だった。統合販社の売上高は約1100億円の見通しで、段ボール原紙の国内シェア約20%に達する。

段ボールメーカーなどの顧客からは、2社購買していたものが1社に統合されることによって原紙の複数社購買が成り立たなくなる。他のサプライヤーを検討する必要があるなど戸惑いの声も聞かれる。これにより原紙販売窓口を変えられ取り扱い数量が減少する代理店もあるようだ。また両社の古紙調達方針の違いや価格の違いから統合をよく思わない古紙問屋もいるとの事だ。

 日本東海インダストリアルペーパーサプライ㈱(NTI)の概要

社名:日本東海インダストリアルペーパーサプライ株式会社
本 店:東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ
事業内容:紙・板紙の販売
資本金:1億円
大株主:日本製紙65%、特種東海製紙35%
代表取締役社長 武藤悟(日本製紙執行役員、段原紙営業本部長)
〔新東海製紙の役員〕役員陣容(10月1日〕:代表取締役社長 佐野倫明(特種東海製紙取締役執行役員、産業素材カンパニーCOO兼島田工場長兼経営企画管理室南アルプス事業本部長)

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