■ マーケットハイライト:下がりすぎた古紙価格に調整も、再度需給は緩和
2019年8月29日
底値を打ち、7 月初旬の中国輸入ライセンスの発行に合わせて回復しはじめた段ボール古紙輸出価格は一旦CIF 115~130 ドル(CY11.0~12.5/kg)程まで回復、ドル価で$20~30 ほど数週間でリバウンドした形となったが連休明け一変再度弱含みとなった。
元来先日の価格反転も原紙需要が回復したわけではなく、下がりすぎた古紙価格に各国からの出荷量が鈍化したこと、また品質の悪化を懸念したメーカー側が買付価格に調整を入 れた事が理由であった。
価格が上振れしたことにより古紙輸出が再開され、1か月程でかなりの買付ができたこと、米国の対中追加関税措置により元安に振れたことで中華系メーカーの購買意欲は再び弱まった。
また華泰紙業社の古紙契約キャンセル(中国政府によりライセンスが剥奪された噂がある)やインドネシア政府によって欧州古紙の禁忌品混入率を 0に規制する通知がなされる等、ネガティブなニュースが続き EOCC を中心に価格が再度軟化し始めた。 現在の価格は東南アジア向けで CIF $95~110 ㌦(CY \9.0~10.0)、中国向けも$120 ㌦前後まで下落している。