マーケットハイライト 輸出古紙価格高止まり ジリジリ上昇

  ■ マーケットハイライト 輸出古紙価格高止まり ジリジリ上昇

2021年7月29日

6月に台湾向け輸出価格が旧反発して以来、輸出古紙価格は高値を維持している状況となっている。

韓国向けなど調達を一定量こなした国で一瞬価格が軟化する動きもあったが、アジア全体が慢性的な古紙不足に陥っている為大きな値崩れには至らなかった。

価格に遅れをとったベトナムやインドネシアがじりじりとその買値を上げてきており、強弱はあるものの各国ある程度足並みがそろった状況となっている。投機的な動きをするブローカーから一部高値もでているが、急騰する気配は今のところなくこのまま横ばいで秋需まで価格が維持するのではないだろうか。 

一方で製造原価から逆算した古紙調達価格は限界に近い価格帯になっており、古紙不足から今後も原料先行で価格が上昇するのか、原紙価格も連動してあげる事ができるのかが気になるところだ。アジアでは新型肺炎の流行が拡大しており、ワクチン接種も進まない事から対応が遅れている。また原紙の高い輸出依存度と高止まりした海上運賃は、国内外の価格格差を広げており値上げの足枷となっている。

現在の古紙相場はJOCC CIF VIETNAM $310-315(CY27.5-28.5/kg) CIF TAIWAN $280-290 (CY27.5-28.5/kg)、CIF INDNESIA $315-320(CY28.0-28.5/kg)で推移しており、高止まりしている。

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