■ マレーシア 古紙船積前検査訂正案を簡素化
2021年9月25日
9月14日、マレーシア政府は今年2月に発表していた古紙の船積み前検査要項に於いて簡素化した案を発表した。
2月に発表された法案では、輸出地における船積み前検査に加え、船中検査、輸入検査など検査が多重に予定されており、手続きが煩雑だった。今回発表された改定案では検査は船積み前検査に統一されている。
改定案によると、マレーシアへの古紙輸入はまず輸入者がSIRIMによる許可(COA)を取得する必要がある。
申請条件は①SIRIM認証もしくはエコラベル基づくライセンスを取得している事。② 製造施設での年次検査または検証をクリアしている事。③輸入割当の検証 ④ 廃棄物処理設備或いは適切にリサイクルできる設備を備えている事。が要求される。国に認証された製造業者のみが輸入承認を取得できる仕組みだ。
また輸入が許可されなかった場合、貨物は輸出地に積戻しされ、その積戻し作業に必要と予測される最大額を銀行へ供託する必要がある。
貨物輸入時にCOAを申請し、船積み書類(InvoiceやPacking list)に加え船積み前検査証明書、MIDA(マレーシア開発庁)発行の製造業許可書、銀行供託証明(Bank Guarantee)、海上保険証券、SIRIMの発行したMRF証明書、RMCD(マレーシア税関)の発行したHSCODE分類書を提出する。
また検査はロットごとの抜き取り検査制となっており、例えば180コンテナのロットでは32コンテナのサンプリング検査を行う。検査基準は欧州の古紙規格を採用。
検査費用は500t以下RM2450(JPY63,000)、1000t~2000tはRM3000(JPY78,000)、2000t以上はRM4000(JPY104,000)+1.25RM/ton で、証明書の発行費用が含まれる。
尚、HSコード4707.90の古紙(未選別の廃棄物やスクラップを含むその他の古紙)は、マレーシアへの輸入が禁止となる案は変わっていない。