■ 中国で大規模な水害 古紙回収減で価格上昇
200年6月
中国では5月の労働節以降原紙価格が若干回復傾向にある。
4月から都市封鎖を解禁し経済活動が再開された上に、休転減産と特売によるセールで原紙在庫が減少した。採算の悪化から下がりすぎた原紙価格を修正すべく大手主体で値上げを発表している。
「中国包装新聞」によると6月の中国主要製紙メーカーのライナー在庫は4月に比べ15.53万t減少し、中芯は7.53万t減少した。また工場稼働率も13.94%増加している。
一方段ボール企業側で保持する在庫は13.85万t増加し、包装市場の稼働回復が見られる。 原紙価格が下がっている事から5月の製紙企業純利益は3月対比4~6%下落しており価格の上方修正圧力が高まっているという。 古紙原料に於いても7月初旬に第3四半期の輸入ライセンスが発表されるとの予測からAOCCを主軸に購入を再開しており、価格が上昇し初めている。
また中国各地で大雨が降り洪水が発生、24の省で250万人が被災したとの情報もある。 大雨は現在も広範囲【貴州、重慶 (湖南、湖北、江西、安徽、江蘇、浙江、上海及び広西)】にて続いており、長江の氾濫も発生している。日本品を買い付けにくる様子はまだないが、古紙の発生減が予想される事から中国国内古紙価格が上昇している。
4月山東省にてRMB1,550-1,700($218-239)まで下落したCOCCも6月末現在RMB1,830-1,970($260-279)付近まで反発した。