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韓国古紙輸入規制強化

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  ■ 韓国古紙輸入規制強化

2021年2月25日

韓国政府は2030年に向けて廃棄物原料の輸入をゼロにしていく方針を発表した。以前より固形廃棄物の輸入規制が強化される事は発表されていたが、新型肺炎の影響から延期されていた。

昨年7月より輸出入規制を免除されていた古紙も規制の対象となり、輸出問屋の登録と放射能検査が義務化されていた。今年4月以降は輸入側も廃棄物取り扱いの許認可が必要となる。 

廃棄物の許可には廃棄物処理施設を持っている事が条件となる為、製紙企業は輸入許可が取得できない。各商社や現地製紙企業は韓国向けの船着を3月末までに完了する様契約の履行を催促している。

今年いっぱいで廃プラスチックと雑品、古紙はMIX、OMG(現地呼び名:混合古紙)の輸入が禁止になる予定だ。19年のMIX古紙輸入量は36万㌧となっており、古紙全体の輸入量は146万㌧。20年のMIX古紙輸入量は10万㌧まで減少した。

日本からは雑誌の他にラミ付き難処理古紙など、日本国内でリサイクルが難しい古紙も韓国へ輸出されていた。 日本からのOCC輸入量は19年に約9万㌧、20年は4.4万㌧となっている。古紙全体では23.4万㌧から22.4万㌧と約1万㌧減少した。

韓国環境省の発表する目標では22年の古紙輸入量は110万㌧で雑誌古紙が完全に輸入されない事を前提とした数字となっている。さらに23年の目標は77万㌧、25年は55万で最終的に30年には古紙の輸入はゼロとなる。

当目的は欧米から輸出される粗悪品を禁止する目的で、禁忌品の混入率等輸入許可基準を変更するとみられる。一方で新聞や繊維長の長いAOCCは最後まで輸入が許可される可能性は高い。23年にはOCCも規制対象となるため、韓国向けの輸出に大きな影響が出る事が予想される。

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