イタリアの古紙回収

  ■ イタリアの古紙回収

2019年9月10日

欧州や米国の段ボール古紙は日本品より品質(分別状態)が悪い。米国はダストシュートによる回収が一般的で収集後のシングルストリームという機械選別に頼っている為、一般市中回収古紙は必然的に選別状況が悪い。 しかしバージンパルプを多く使った米国段ボール古紙は繊維が長く日本品とは違ったアドバンテージを持っている。 

一方再生物が多く分別常態の悪い欧州古紙は日本品よりその位置付けは低く、東南アジアメーカーは同値であれば日本品を好む傾向がある。 古紙の業界では一般論ではあるが欧州の古紙はなぜ品質が悪いのだろうか。また分別の改善は難しいのか。  

先日所要でイタリア・フランスに行く機会があったのだが、市中の古紙回収状況を見かけた。日本の様に資源回収の日が決まっているわけではなく、ヨーロッパでは道端に回収ボックスが100m置き位の感覚で設置されておりBOXの色や形によってごみの種類が分けられていた。 

住宅街にあるゴミ箱は夕方には溢れそうなほどゴミが詰まっており、小売店から出る紙系資源ごみも店舗の外に昼間っから出され毎朝早朝に業者が回収している様子だった。 日本の様な集団回収の仕組みはなく、商業施設や観光ビジネスを中心に想定した資源回収システムでは分別に限界がある様に見受けられた。

ベネチアでは船で資源ごみを回収していた(左) 
 ダストBOXごとユニックで吊り上げて回収する仕組み(中央左)
CARTA,CARTONE(紙、段ボール)(中央右)
ブランドショップの前に置かれた段ボール古紙(右)
紙は種類まで分別する仕組みはない
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