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マーケットハイライト:米国古紙解禁も出荷は難しい。日本古紙高値維持

  ■ マーケットハイライト:米国古紙解禁も出荷は難しい。日本古紙高値維持

2018年6月22日

アメリカのCCIC検査受付(廃棄物原料船積前検査)の再開によりアメリカからの古紙輸出は再開されたが、その後も米国品の全量貨物検査、書類の厳しい審査等は引き続き継続され貨物の出荷はスムーズには行われていない様子。日本古紙の輸出価格は米輸出が解禁後も上昇を続け、特に新聞古紙、段ボール古紙の値上がりは顕著で6月末現在一部中国系メーカーにてOCC CY 22-23.5円/kg、ONP CY 23-25円/kgの価格もついたとの話もある。

 古紙輸出者登録に関する規定が変更

しかし中国税関本部より「輸入個体廃棄物原料に関する検疫管理監督」中の「輸入廃棄物原料の船積前管理監督実施規則」が5月28日付6月1日施行(システム上の実装は6月22日)、6月15日には「輸入廃棄物原料の国内使用者登録管理に関する規則」の改定が8月1日より施行されるとの発表がなされ、6月中旬以降古紙輸出価格の値上がりに一服感がでてきた。

改訂された規則によると2018年に入り新制度の元ライセンスの登録・交付が行われてきたが、半年が経過しその登録要件に於いてさらに条件が付加され再登録をしなければならなくなった。

8月1日までに登録を完了しない場合は上半期に登録を受けた企業もその登録を抹消されるという。各製紙メーカーは改訂に従った再登録の手続きを始めており、登録が完了するまでは購買を鈍化させる動きを見せている。

 自主検査の廃止、原料不足から古紙値上り

一方で大量の古紙を必要とする大手製紙が古紙不足から休転を発表する中、中小製紙メーカーは中国国内古紙の買い付け価格を6月21日より値上げしている。

6月22日に施行される改訂では自主検査制度も完全撤廃されることとなり、米国からの古紙輸出には厳しいハードルとなりそうだ。日本ではすでに数年前から自主検査制度は撤廃されており、CCICの検査員がバン詰め場所まで訪問し検査を行う形になっているが、国土の広い米国での実施にはかなりの課題と限界がある。

米国からの輸出が停滞すれば今後さらに中国の古紙不足は深刻化すると予想され、今後中国系製紙メーカーの資材調達計画が気になる。

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