■ 中国浙江省で感染拡大 寧波港荷扱いに影響懸念
2021年12月16日
中国国家衛生健康委員会によると、浙江省で新型肺炎の感染が拡大し、紹興市と寧波市、杭州市に波及。12日までの累計感染者数は173人で、紹興市が最多の107人だった。寧波市は47人、杭州市は19人。
浙江省では、中国政府の指導により4000人以上の医療従事者が現地入りし10日間で1000万人以上のPCR検査が実施された。 少なくとも十数社の上場企業が政府の防疫措置に応じて生産を停止。 感染状況次第では工場の稼働を止める企業が増える恐れもある。上海市では一部の飲食店や住宅棟が封鎖された。
2月には北京で冬季オリンピックが控えており、中国政府はより過敏に反応し感染拡大の抑え込みに躍起だ。
一方、浙江省には世界第三位の荷扱いを誇る寧波港がある。 同港では今年8月にも港湾作業員に感染者が確認された事から、一時的な操業制限が行われ混乱が生じた。 寧波や上海での港湾作業に影響がでた場合、世界的なコンテナ・海上輸送網への影響が懸念される。
さらに、11月以降、アジア主要港での混雑などにより、コンテナ不足や本船の抜港などが発生、海上運賃も再度値上がりし始めている。