インドネシア 古紙不純物混入率を2%まで許容する事を最終決定

  ■ インドネシア 古紙不純物混入率を2%まで許容する事を最終決定

2021年7月22日

7月6日、インドネシア政府は輸入古紙に含まれる不純物を最大2%まで許容する事を決定したとジャカルタの米大使館に通知した。

スクラップリサイクル産業研究所(ISRI)の副長官であるアディナ・レニー・アドラー氏は今回の決定を高く評価し、「インドネシア政府は2019年に古紙の輸入規制を検討始めた当初、2%の許容から2年以内に0.5%まで規制を強化していくとしていた。ISRIは古紙の品質維持の為、政府や関係省庁との協議、COTECNAスタッフへの教育と検査体制や証書の発行体制などを確立してきた。最終的に2%とするこの規則は9月から施行する。」とコメントした。

インドネシア当局は政府が2%の不純物規制を受け入れなければ、原料調達に高い対価を払う事となり、製紙産業はアジアにおける原紙販売の競争力を失い大きな悪影響がでると認識している。この決定により製紙産業は恩恵を受ける業種の一つとなるとの見解を示した。

アジアの中には製紙企業が古紙調達に苦労している事から雑誌に対する古紙規制をもとに戻す議論をしている国もある。しかし今のところ実行に移している国はない。

2020年に制定されたインドネシア貿易大臣の規制第83号によると、輸入される産業原材料の非有害廃棄物および有毒廃棄物(以下、非B3廃棄物)の認定は、インドネシアへの出荷前に原産国に於いて検証されなければならないとされている。また同規則では古紙及び廃プラの非B3廃棄物の最大不純物混入率は2%と定められ、規制施行後KSOは原産国における検査施行機関のCOTECNAに実務面におけるガイダンスをアナウンスする事となっている。

新しい規制では廃棄物原料は原産国からの直接出荷のみ認められ、第三国を経由したものは不可となる。検査証明書には輸出者が記載され、輸出者の自国古紙を自国の検査機関を通じて発行されたものに限定される。 一方で、今後輸出者は古紙業者に限定し、ブローカーなどの輸出関与を規制する事も検討する模様。

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