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段原紙増産

世界の段原紙増産情報

  ■ 世界の段原紙増産情報

2021年3月30日

 米国

世界の段原紙増産計画進行状況

米国Packaging Corporation of America社(PCA)はアラバマ工場のPM3をクラフトライナー(KLB)に転抄することを発表した。PM3は年産36万5千㌧のUFP(非塗工上質紙)を製造しているが、底堅い包装需要を受け、今後36か月間で年産70万㌧のKLBマシンへ変更する。 22年第二四半期までに75%の製造能力に引き上げ、23年中旬には日産2000㌧の最大生産能力に達する。OCCシステム、ヘッドボックス、プレスパートやドライパートなど主要工程の改造となり、総投資額は4億4000万㌦となる。工場PM1はUFPを引き続き製造する。PCA社は製紙8か所、90か所の段ボール及び関連工場を持つ米国第三位の段ボール一貫メーカー。

同じく米国のGreen Bay Packaging社は5憶㌦を投じ建設したウィスコンシン州の新工場を稼働開始した。建設には2年半かかり、立ち上げたPM4はマシン幅 331インチ(8,400 mm)、抄紙幅 3,937 fpm(1,200 m/分)で18~56ポンド/ 1000ft2(88~273 g / m2)のテストライナーを抄紙する。 1933年に設立されたグリーンベイ包装株式会社(GBP)は、段ボール製函から製紙、植林やパルプ事業などを行う一貫企業。グリーンベイに本社を置き、15州の37箇所に製造工場を有する。

 中国

江蘇中凱紙業は推安市に建設した新工場で紙管原紙の製造を開始した。年産14万㌧、中国製の製紙マシンで抄紙幅は3.2m 抄速250m/分。

金鳳凰紙業は湖北省にある工場で80万㌧の増産計画を発表した。総投資額24億元(3憶6900万㌦)70万㌧ライナーと10万㌧の紙管原紙を製造する。板紙マシン導入後に50万㌧のパルプ設備導入も検討している。また、同社は四川省に於いて40万㌧の高強度包装紙製造の環境許可を取得した。

北欧の製紙マシンメーカーであるバルメット社は、中国・福建省張州市の朕盛紙業(Liansheng Pulp & Paper)に、アイボリーマシン (BM 1)、印刷用紙マシン(PM 3)、BCTMPラインを供給する事を発表した。総生産量は年間390万㌧規模の紙パルプ製造拠点となる予定で2022 年第3四半期の稼働を目指す。総投資費用は公開されていないが、同規模の製紙ライン(BM1&PM3)は1億9000万€から2億2000万€、BCTMPラインは1000~2000万€であるため同程度の投資金額になると思われる。 BM1はマシン幅8,850 mm、坪量210~350 g/㎡ 抄速1,400 m/分、年産120万㌧(日産4,100トン)で4層抄き、アイボリーボードを製造する。 BCTMPラインを直結し原料を供給する。PM 3 マシン幅11,150 mm、坪量 50~100 g/㎡ 抄速1,800 m/分、日産1,800トンで非塗工印刷用紙(WFU)を製造する。

東莞建暉社は梧州に367万㌧の紙パルプ工場建設の許可申請を提出した事を発表した。247億人民元(4200億円)を投資し二期工事4年をかけて建設する。 第一工期はUKP、CMPラインとKライナーマシン及び2基の強化芯マシンを導入し、各ラインの製造能力は30.6万㌧。第二工期は未晒し竹パルプライン、CMPライン、アイボリーマシン二基、ライナーマシン1基。同社は東莞工場に於いて70万㌧の段原紙ラインと40万㌧の紙器用紙マシンを保有しており、コートボールの生産は古紙不足により延期されていた。

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