世界の段原紙・パルプ増産情報

  ■ 世界の段原紙・パルプ増産情報

2021年7月25日

 中国

河南並都紙業は河南省泌陽市に於いて年産15万㌧の段原紙マシンを稼働させた。河南中並智能科技製の5.4m幅、700m/分マシンで、地元古紙を利用し薄物強化中芯を製造する。2号機も年産15万㌧のテストライナーマシンで2023年の稼働予定となっている。

浙江凡秦紙業は浙江省宿遷市に於いて20万トンのテストライナーマシンの稼働を開始した。河南中並智能科技製5.2m、650m/分で強化中芯を製造する。同社は2016年に年産10万㌧の中芯マシンを稼働させており、2号機は昨年稼働予定だったが新型肺炎の影響で遅れていた。

2020年7月に設立された新興メーカー河南雅都紙業は6月19日強化芯マシンを稼働させた。抄幅5400mm、抄速700m/分で80-140g/㎡、年間生産能力は30万㌧となる。

APRIL関連子会社である、亜太森博(Asia symbol)社は江蘇省如皋工場に於いて新マシンを導入する事を発表した。13号機となる同マシンは170-400gの塗工高級板紙をマシンで抄速1400m/分、年産100万㌧規模となる見込みだ。メーカーはVoith社、2023年中旬稼働予定。同社は山東省に於いて現在2基、53万㌧のバージンパルプ紙器板紙マシンを稼働させており、アイボリー原紙や飲料用包装材等の生産拡充を図る。

山鷹国際は浙江省嘉興市に於いて2台の再生段ボール原紙マシンを稼働させることを発表した。 嘉興工場は現在4ライン165万トンの生産能力がある。新マシンはValmet社製のPM16,17号機それぞれ2022年、23年の稼働予定となっており、生産能力は77万㌧規模になると見られる。また同社は昨年嘉興工場近くの肇慶市に於いてPM52、53号機(合計115万㌧)を導入する事を発表しており、52号機は今年末、53は22年初旬に稼働予定となっている。

安徽康盛紙業は安徽省蘇州50万㌧の段原紙マシンを建設する事を発表した。大指装備社製で抄紙幅5.6m、抄速1000m、80-120g/㎡のテストライナーと中芯の併抄マシンとなっている。同工場は2機合計15万㌧の中芯マシンが2013年に稼働を開始しており、2019年に60万㌧の環境ライセンスを取得していた。

理文紙業は重慶市に於いてSCPラインを導入する事を発表した。Valmet社製で2022年建設開始、2023年の稼働を目指す。マシンの生産規模は公表されていないが、同社は古紙の輸入禁止によって不足する繊維を補うために30万㌧のバージンパルプ環境許可を申請していた。重慶工場は102万㌧の段原紙マシンと18万㌧の竹パルプラインを含む合計63万㌧規模の家庭紙ラインが稼働している。

 北欧

Norske Skog社はフランスのゴルビー工場で新聞を生産するPM1を段ボール原紙マシンに改造する事を発表した。マシンはVoith製m9.3m幅で70-135g/㎡の段原紙を年間55万㌧製造する能力となる。2023年第4四半期稼働予定。また、オーストリアの工場に於いても年産12.5万㌧の新聞マシン(PM3)を段原紙マシンに転抄する。改造はBellmer社に依頼され、年産21万㌧で2022年第4四半期稼働予定。

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