■ 中国の国内古紙市況:段原紙需要増、輸入古紙への引き合い強まる
2018年4月28日
中国の大手製紙(玖龍社)は中国の品質基準に見合う段古紙#12(DSOCC)を確保するためにアメリカ国内の大手スーパーと古紙買付の定期契約を交わしたとのこと。#12と言われているものでも市中回収の段ボールが混入し異物を含んだものが散見され、税関で指摘を受けるケースがある様だ。そういったトラブルを回避する為、安定品質の小売店古紙を直接確保する方向で動いている模様。上記の事情はバイヤーの#12購入の足枷となっておりEOCC及びJOCC価格押上の要因の一つともなっているようだ。
RISIの統計によると中国国内の段ボール原紙製造は262.3万t増、前年度の増加分と対比してもさらにさらに44.73%の増加となった。現在発表されている2018年の増産計画は600万tあり、2019年末までには1,000万tもの段ボール原紙が増産となる予定だ。ダンボール原紙の増産と相反した輸入ライセンスの規制は今後中国のさらなる古紙不足を誘発すると予測される。
4月26日現在中国製紙工場における古紙の購入価格は最大で180RMB/t(\2.8円/kg)値上げとなった。華東地区や沿岸部の古紙価格は30~180RMBの引き上げ、南中国は100RMBの調整となった。北部地域の河北省邢台市晋江エリアの価格は60RMB値上がりしている。
古紙の輸入が再開されている山東省や浙江省、上海エリアでは古紙価格は横ばい、関東省エリア、内陸部、天津の段古紙価格は2500RMBから2900RMB(\43~\50/kg)まで高騰している。