イタリア国内古紙消費量増加 国内価格高止まり輸出は減少

  ■ イタリア国内古紙消費量増加 国内価格高止まり輸出は減少

2022年6月10日

2021年のイタリアの紙・板紙総生産量は900万㌧で20年比10%増加し原料となる古紙消費量も600万㌧を超え前年度比19%以上増加した。 背景にはイタリア国内の段原紙増産があるが、国内消費量が増えた事で古紙輸出量は減少した。 21年の古紙輸出量は127万㌧で前年度比30%減少。 特に東南アジア向け輸出量の減少が際立ち、インドネシア向け輸出は44.9万㌧と28%減、インド向けは14万㌧と50%以上減少した。一方、欧州内のドイツ向け輸出量は20.1万㌧と15%増加している。

イタリア国内古紙価格は3カ月タームの5月国内入札価格がMixpaper(1.02)で €153.2~€214.94レンジとなっており平均€193/tと前年同期比で€30前後、今年3月と比較しても€10程値上がりしている。 またスーパー回収古紙(1.04)€180.11及び市中回収段古紙(OCC 1.05)は€230.99と高止まりしている状態だ。 昨年の市中回収段古紙価格は€180前後であった。

21年のイタリアの紙・板紙生産量は962万トンと前年比約13%増加た。20年は新型肺炎の影響により、4%減少の855万㌧であったが、21年の生産量は回復だけに留まらず過去最高数量となった。特に段ボールセクターに於いてPro-GestのMantua工場とSKGのVerzuolo工場が稼働し100万トン増産され、国内の段原紙総生産量は前年対比31%増の320万㌧に達した。

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