■ 中国を襲う熱波 長江水位低下 電力不足に石炭使用量上昇
2022年8月29日
中国内陸部の重慶を記録的な熱波が襲っている。史上さ最悪と言われる程の熱波により電力不足や水枯れなど異常事態は多発している。重慶では40度を超える日は通常年に数日だが、今年は一ヶ月以上続いており、8月の降水量はなんと0となっている。秋の収穫を前に人口降雨も検討されている。
長江では、水が干上がり川底が露出。水の供給が減った事で水力発電の電力供給が減ったため石炭の使用が増えた。8月に中国が使用した石炭は前年度比15%増加している。渦中の四川省では火力発電所が前年度比170%の稼働となった。四川省の水力発電は中国の21%を占めており、現在の稼働率は50%を下回った。中国に於いて水力発電は火力に次いで2番目に大きなエネルギー源で、停電の影響でトヨタやパナソニック現地工場が稼働を停止したとの報道もあった。
また長江で水深1mにも満たないエリアが出てきており、今後海上輸送に影響が出る事も懸念されている。