福田三商、JP資源と合併

  ■ 福田三商、JP資源と合併

2019年7月1日

中部圏の大手古紙問屋でり日本紙パルプ商事(JP)の傘下である福田三商がエコリソースJPを吸収合併しJP資源も福田三商の参加に入ることとなった。 福田三商は2017年に株式交換によりJPの子会社となっている。 

年間取扱量は45万tで中部圏では指よりの大手問屋であったが、中国の古紙バブル真っ盛りの中メーカー系でない商社への子会社化は当時中部圏及び富士エリアの国内古紙供給網に影響がでるのではないかと噂された。 その後実際の経営は福田三商の経営陣に引き続きゆだねられ、古紙の供給に大きな変化はなかったが、今回JPの名前を冠した直接子会社であるJP資源が福田三商の傘下に入ることは予想外のニュースで驚いた。 

JP資源の経営陣後継問題や、福田三商の古紙販売力を含めJP内部での影響力が強くなっている事が要因ではないかと思うが、現在JPグループの総ヤード数は計31ヤード、取扱量は商事部門も合わせると170万t/年となりヤード数では全国4番目の規模になっている。 

今後も事業会社の各社は従来通り各個営業を行うとの事だが、中長期的に見て古紙ヤードの経営が福田に統一されることにより古紙ヤード運営能力とJPの商社機能・情報力、また製紙一貫の強みが活かされてくるのではないだろうか。 

 一方関東を含め全国にヤードを構えるJP資源を合併吸収したことは実質上同社が他エリアに進出した事と同等と危惧する原料問屋もあり、商社系のJPだから取引をしていたが。。と同社の傘下に入った事に取引を見直す事を検討する声も聞こえる。 

JPは日本一の売上げを持つ紙パルプ商社だが、製紙ではエコペーパーJP、大豊製紙、コアアレックス等板紙から家庭紙関連を子会社に持ち、紙加工関連の子会社、また福田三商やJP資源など古紙問屋も傘下にあることから本当の意味で一貫企業であるといえる。 

海外ではタイのサイアム社がベトナムに20カ所の古紙ヤードを展開し、製紙メーカの直接運営する古紙ヤードが増えてきている中で日本ではまだそこまでに至っていない。 商社を母体とする一貫は世界でも珍しいが、JPは海外でも合弁で古紙ヤードを展開するなど製紙だけではなく原料調達への参入も積極的に行っている。

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