■ マーケットハイライト 古紙価格下落、古紙サプライヤーによる投売り
2018年2月28日
旧正月が明け台湾、東南アジア、中国等方々の製紙メーカーに引き合いを出してみたが、世界中の古紙が余剰気味となり在庫過多である製紙側の購買意欲は弱い。旧正月前から船積みは4月以降にしてほしい等の要望もあったが、ここにきて痺れを切らしたのか台湾向けEOCC $130、AOCC $140-135 DSOCC $180など投げ売り合戦が始まり、直近在庫が潤沢にある製紙側は船足が長く安価なヨーロッパ及びアメリカの古紙に目が向いている。JOCCは下落しつつも国際相場よりも価格を保ってはいるが、荷余り感から今後さらに下落する可能性がある。
特に雑誌古紙の引き合いは絶望的でインドネシア、韓国、台湾からオファーはあるものの一桁台に突入、CY6-7/Kgという価格も契約が取れるだけましという状況だ。
輸出相場が回復する要因は少なく、梅雨入り前から秋需前(5-8月頃?)にじりじり回復する可能性はあるがライセンス数量が制限されたままでは需給バランスは供給過多のまま推移すると思われる。
7回目の輸入ライセンス発行
2月23日に7回目のライセンス交付が発表された。交付された数量は63.7万トンで广州造紙社1社のみとなっている。同社へはすでに12月29日に第一回のライセンス交付(11.3万トン)が行われており、新制度になって初の二回目交付を受けた企業となる。
第一回、第二回の合計75万トンは同社が昨年交付を受けた62.2万トンを超えており、ライセンス全体の交付総量は減るものの1社単体に対する発行はその限りではないことが明らかになった。昨年から大手製紙会社や新聞製紙会社に対する優遇措置が伺えるが、今後の更新について様々な憶測が飛び交っている。