インドネシア古紙輸入ガイドライン決定に遅れ
2019年11月30日
昨月23日よりインドネシア政府の古紙輸入ガイドライン決定の遅れから輸出が一時停止されることとなり、日本の古紙がその他東南アジアメーカーに一段と安い価格でオファーされ始めている。
インドネシアでは今年政府の古紙検査に対する方針が二転三転したことによる混乱で古紙不足が生じており、他国よりやや高い価格で調達をしていたが、ここにきてKSOより出荷を見合わせる様指示がきており、未だ再開の目途が立っていない。
今年は年末年始の出荷が輸出国内共に鈍化することが事前に予想できていたことから10月頃より先決めを急ぐ古紙問屋のオファーに各商社年末の契約を早々と決めていた。
12月の輸出価格は当時成約したCIF 東南アジア $90-85(CY5.5-6.0円/kg)となっており、現在は旧正月明け2月出荷分の交渉をしているが販売先からの値下げ要求より、成約数量を稼ぎたい出荷元からの自主的な安売りが行われている様に感じる。
特にJOCCの価格下落スピードは速く、欧米のOCC価格を潜らせた価格でのオファーが目立つ。来年は1月23日から旧正月となる為、船足7日~10日かかる東南アジア向けは日本側のバン詰め時間に1週間、現地通関や引き取りにも1週間掛かることを考慮すると実質年明け直後の船積みが不可能な状況となる。
国内の製紙メーカーは12月も数量カット、荷受け制限を設けており古紙問屋の在庫水準が限界ラインまで来ている事もその価格下落を後押ししている。