■ ドイツ製紙企業 需要低迷に10月の紙管原紙値上げを断念
2022年11月19日
ドイツの製紙企業は9月、古紙価格は下落したものの、高い原燃料価格と電気代の上昇をカバーできないとして、10月販売分から紙管原紙価格をトン当たり90€値上げする事をアナウンスしていた。しかし、予想以上の需要低迷から、値上げを断念あるいは10月分は旧値での取引となった様だ。 また段原紙に於いても、値下げ圧力が続いており、価格が下落する恐れがある。欧州ではインフレによって需要が低迷し、米国からのKLB輸入量も減少している。20年上半期に40万㌧あった米国からのKLB輸入量が今年は25万㌧に留まった。 原燃料価格の高騰に一服感があるものの、引き続き製紙の製造コストは高い。需要低迷によって製紙の在庫は増加しており、さらなる価格転嫁、あるいは価格維持も難しくなりつつある。