中国政府 未晒しクラフト紙アンチダンピング関税 期間延長審査開始

  ■ 中国政府 未晒しクラフト紙アンチダンピング関税 期間延長審査開始

2021年4月20日

中国政府は19日、輸入未晒クラフト紙に課したアンチダンピング関税の課税期間延長に関し再度最終審査に入ることを発表した。

審査期間は21年4月10日から22年4月9日まで。審査期間中も引き続き従来のアンチダンピング関税は課税される。

また2021年より英国はEUから完全に離脱したが、離脱後もEUと同等の措置が取られ課税措置が延長される。

中国商務省は2016年4月10日から5年間、米国、EU、日本から輸入された未晒クラフト紙にアンチダンピング関税を課し、今年4月10日にその課税期間の満期を迎えた。 課税期間の延長審査は2020年1月1日から同12月31日まで行われ、産業被害調査期間は2016年1月1日から2020年12月31日とされていた。

2月5日、課税措置の終了を睨み、業界を代表して福建省青山紙業が最終審査申請依頼を提出した。アンチダンピング措置が中止された場合、対象国からのダンピング輸入が再開され、中国国内企業への損害が再発する可能性があると主張するものだ。

商務省は、提出された主張と証拠が再調査するに十分な根拠が認められるとし、不当廉売規則第48条に基づき、4月10日より米国、EU、日本から輸入された未晒クラフト紙に適用されるアンチダンピング措置の最終審査を実施することを決定した。

審査内容は従来通り申告価格のモニタリング、サンプルによる調査、検査への立ち会いや利害関係者へのヒアリング調査によって行われる予定だ。また利害関係者は貿易救済調査局に登録し対商品の関連情報を提供することができる。

 アンチダンピング審査対象

米国企業: Kapstone Kraft Paper Corporation社及びその他米国企業 14.9%

EU企業: BillerudKorsnäs Sweden AB社 23.5% Mondi Stambolijski EAD社 29% BillerudKorsnäs Finland Oy社 26.2% Mondi Frantschach GmbH社26.2% Mondi Steti a.s.AG社26.2%  Mondi Dynäs Aktiebolag 26.2% その他のEU企業 29.0%

日本企業: 王子製紙株式会社 20.5% 王子マテリア20.5% 中越パルプ工業株式会社 20.5% 大王製紙株式会社 20.5% 日本製紙株式会社 20.5% その他日本企業 20.5%

対象品目:未晒しクラフト紙

英語名:Unbleached Sack Paper :Unbleached Sack Kraft Paper  : Unbleached Bag Paper : Unbleached Extensible(Semi-Extensible)Sack(Kraft)Paperなど。

HSコード48042100および48043100

概要:未漂白または半晒硫酸木材パルプを主原料とし(古紙パルプ、竹パルプ、その他のスラリー配合品も可)、特定の製造プロセス(伸度装置によって処理されたかどうかを問わない)によって製造される高強度包装紙。 坪量 115g/㎡以下、引張指数(縦+横)≥69 N.m/g(引張強度(kN/m)=引張り抵抗指数(N.m/g) x定量(g/㎡)÷1000)、引裂指数(縦方向)≥10mN.㎡/g(引裂度(mN)=引裂指数(mN.㎡/g)×定量(g/㎡))、 引張指数(MD)1.0 J/g≥、 (CD)は≥0.8J/g、通気度≥3.4μm/(Pa.s)、伸縮(縦方向)は2 ≥%

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