■ 中国政府 2020 年の古紙輸入期限を延期?
2019年8月15日
5 日に中国政府によって発表された「中華人民共和国固体廃棄物汚染環境防治法」の改正案に於いて2020 年に廃棄物原料の輸入をゼロにするという文言が消えたとの記事が出た為、真偽の確認の為現行の条文を読み返し比較をしてみたが、特に記事に記載された様な中国政府の意図を裏付けできる個所は見当たらなかった。
改定案に関し中国政府より有識者の意見を求めるサイトも 8 月 3 日の期限後、閉鎖され現在は閲覧できない状態となっている。
話題となった記事は 7 月 12 日に発表された「中国紙業新聞社」(China paper)の「中華人民共和国固体廃棄物汚染環境防治法」の改定案、第25 条の記述が【国務院の生態環境部門及び国務院商務部によって発展及び改革を行い、税関及びその管轄部門が実施、個体廃棄物の輸入を徐々にゼロにしていく】となっており現法の(力 争 2020 年年底前基本实现固体废物零进口)【2020 年末までに固形廃棄物の輸入をゼロにするよう努力する】2020 年といった具体的期限の記述がなくなっており、期限が延期されたのではないかという憶測を記載したものだった。
しかし現法を見直してみたところ元来上記のような期限に関する記述はなく(参考添付資料 1. 現法と改定案参照)期限に関する上記の記載は 2018 年 6 月 16 日に国務院より発表された「環境保護強化と汚染防止及び管理の基盤に関する決定と意見」に記載されており具体的に法として規定されていたものではなかった。今のところ中国政府から固形廃棄物の輸入期限に関する明確な発表はなく、誤報ではなかろうか。