中国政府再生パルプの輸入に6%の関税を賦課

  ■ 中国政府再生パルプの輸入に6%の関税を賦課

2019年11月

再生パルプに於いて12月15日より6%の関税を掛けることが中国政府から発表された。兼ねてより増加する再生パルプの輸入は巻き取り状で輸入されるケースが多く段ボール原紙と見分けが難しい為、原紙を再生パルプと称して輸入し関税を免れる恐れがあることに中国税関は懸念を示していた。

今回6%と段ボール原紙と同等の関税が課される事となり今後脱税目的の輸入が発生する懸念は払しょくされた。しかし一部の税関から過去に遡って課税するというアナウンスも出ており、各メーカーその措置を保留してもらうべく交渉に動いているという。 

また輸入された再生パルプの中には単にスクリーンを通しただけの粗悪なものも多く、不純物が再生パルプに混入したまま中国へ輸入され環境汚染に繋がることを中国環境局は懸念している。

再生パルプには明確な品質基準における規定がなく、輸入通関に於いても固形廃棄物原料の適用を受けない為、古紙の様に環境局が検査するプロセスがない。また品質不良に於いても通常の原紙同様民事扱いとなっており法令違反ではない。罰則も法律上は規定されておらず、企業通しの解決となる為当然ながら税関は関与できないのが現状だ。

この問題に対応すべく明確な品質基準を設ける、或いは輸入古紙同様ライセンスを設ける、また罰則等の規定に於いても検討していく必要があると中国税関はコメントしている。

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