■ マーケットハイライト:中国企業年末分の調達はすでに完了日本品への引き合いは弱い
2020年9月25日
第4四半期の古紙輸入ライセンスが発行されたが、段ボール古紙価格は緩やかな軟化傾向にある。欧米から中国向けの船足は45日から60日必要な事から、ライセンスの発行を見越した中国製紙メーカーが見越しで購入を済ましている為日本品に強い引き合いは来ていない。
しかし、欧米での古紙発生状況は芳しくなく、今後契約した欧米古紙の出荷が順調に到着しなければ日本品に引き合いが来る可能性も否定できない。
一方で発生の少ない新聞や雑誌古紙は調達が不十分で価格が高止まりしている状況だ。
東南アジアメーカーは中国メーカーが市場から退場する11月以降古紙価格が軟化する事を期待しており、現時点では強い買い意欲があるわけではない。発生減から一定数量の購入は継続する姿勢はあるものの、古紙の在庫水準を高くしないようにしている様子が伺える。
また9月以降船着分の中国向け古紙船積みを船会社が敬遠していた背景から船足の長いEOCCは価格が崩れ現在はCIF ASIA $150-155付近での取引となっており、割高になった日本の古紙を積極的に買おうというわけではない様だ。
現在の相場はJOCC CIF VIETNAM $170-175(CY 15.3-15.7/kg)CIF CHINA $170-175(CY 15.5-16.0/kg) CIF TAIWAN $150(CY 15.0/kg)付近で推移している。