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中国 段原紙価格が上昇 国内古紙価格に波及 段ボール618通販需要で好調

618

  ■ 中国 段原紙価格が上昇 国内古紙価格に波及 段ボール618通販需要で好調

2021年5月11日

5月に入り中国「労働節」連休明け中国国内の段原紙価格が再度強含んでいる。

3月下旬以降在庫過多から中国国内の段原紙価格は軟化し、大手製紙各社は4月に大型休転を実施した。 しかし玖龍社は5月1日、4月の長期休転終了直後に再度段原紙の値上げを発表した。 値上げ幅は50~100RMB($7~$15/㌧)、各地の生産拠点でアナウンスを実行、すでに受注した未納品分も値上げの対象としており、実質受注のキャンセルを強行してまで値上げに踏み切った。 同社は値上げの理由を原材料価格の上昇と、環境保護投資が増加した事を挙げている。 

また玖龍社の値上げは広東省、河北省、山東省の中小製紙各社に波及し、労働節の休暇が終わる5月6日までに、トップメーカーに追随する形で値上げが発表された。各社玖龍社同様50~100RMBの調整となっており、5月8日には古紙の買い付け価格も値上げしている。

段ボール企業も4月の製紙休転期間中のBOX需要により原紙在庫を消費し、新規原紙発注の値上げに対応すべく3%のBOX値上げを打ち出した。

中国国内の段ボール市場は、6月に通販セールの「618」が控えており需要が急増している。 「618」とは昨年新型肺炎からの回復と、中国通販2番手の京東社がアリババ傘下の天猫社の主催する「独身の日」に対抗すべく仕掛けた通販セールイベントだ。 

6月1日から18日間行われたセールは売上総額2,692億元(約4兆600万円)を達成し、同社の売上を前年より677億元(約1兆円)押し上げた。 一方昨年の独身の日セールは2,684億元(約4兆500万円)の売上だった。 京東社の主催する「618」は中国全土の通販各社が参加する巨大な祭となっており、売上総額は、「独身の日」の売上げより8億元(約120億円)大きかった。 

しかし「618」までの残り日数が少ない事から、この段ボール需要は一時的なものとみられ、本格的な需要期はやはり今年も秋需とクリスマス商戦となりそうだ。

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