■ 都市封鎖で中国経済急減速 6月から経済全面的に正常化 リバウンド期待も
2022年5月17日
中国政府の「ゼロコロナ政策」により各都市が封鎖されたことの中国景気への影響が色濃く出始めている。 中国4月の工業生産は前年同月比2.9%減。消費の動向を示す小売売上高は前年同月比11.1%減少、3月は3.5%減っており二か月連続のマイナスとなった。最も影響が大きかったのは飲食業でマイナス22.7%で失業率は6.1%へと悪化し若者の失業率も過去最悪水準となっている。 4月の国内総生産GDPも前年同月比0.68%減と、2020年2月以来となる縮小だった。 しかし国家統計局はコロナ感染拡大による経済への影響は短期的にとどまると予測している様だ。
一方、当局によると、上海で16日の新規感染者は封鎖開始以来最少となる823人だった。 上海市は6月から企業の生産活動と市民生活を全面的に正常化すると発表し、都市封鎖の出口を明確化した。これを受け17日の日経アジア300指数は大きく反発。前日の終値から2.21%上昇し、上海都市封鎖解除後の経済再開に期待感がでている。
インドや東南アジアでは中国の景気失速感が色濃く出ている。原紙・古紙価格共に軟化しているが、6月以降中国の経済が再開すると市場は反転する可能性が高い。