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中国環境規制

中国:環境規制により石炭ボイラー使用制限。電力不足で製紙操短

  ■ 中国:環境規制により石炭ボイラー使用制限。電力不足で製紙操短

華北エリア製紙メーカーへのイセンス交付が遅れたこともあり同エリアの古紙は若干値上がり、全体的には旧正月の大型休転を前に原紙・古紙共に下落したが1700-2000RMB(27-30円)前後で推移しており昨年の50円より大きく下がったものの依然国際相場よりも安定した高価格で推移している。

日本ではさほど米中貿易戦争の影響は実感できないが、中国国内の原紙市況は非常に良くない状況だ。12月の中国国内原紙在庫は75万tから先月57万tに減少したが、環境規制により石炭ボイラーが規制され電力不足になった上に冬場の暖炉に木炭ではなくエアコンが活用された為、不足する電力を生活インフラ優先に回し製紙側に操短命令がでたことが原因にあるとのことだ。

中国地元新聞の記事によると中国税関が発表した貿易統計では昨年12月の対米輸出は前年同月比-3.5%減の402憶ドル、輸入は3.58%減の104憶ドルで中国側がエネルギー資源や大豆の購入を再開する等の譲歩案を出してはいるが輸出入減に歯止めがかかっていない。 

しかし貿易赤字の差は広がるばかりで輸出入共に貿易額は減少しているものの中国からの輸出は輸入ほど減少していないのが実情で、実際アメリカ企業にとって中国からの輸入はなくてはならないものであることが浮き彫りとなっている。 

米国側は米中貿易交渉の期日を3月1日としており、合意に至らない場合さらなる関税を課すとの強気の発表している。 この決定がどちらに転ぶかによって2019年の世界経済は大きく左右されそうだ。

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